アタマのなかのラクガキ

関西生まれ関東育ちの元旅人が生きる中で感じたこと、浮かんだことをラクガキのように綴ります。まるでスケッチブックに殴り描くような自由気ままなブログですが、楽しんでいただければ幸いです。ほな、どうぞお楽しみください。

「夕暮れ」

懐かしい歌謡曲が流れる。

冷たい空気が流れ込む。

僅かな日の明かりが部屋を照らす。


就職してからようやく一年が経った。
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心のままに入社を決めたあの日から何か変化はあるだろうか。

自身の心を鍛えたくて。

人間らしい人間になりたくて。

興味のなかった接客業に就いた。

相変わらず出会いの数は多い。

毎日いろんな人に会う。それぞれにカタチがある。

にぎやかな家族。静かなご夫婦。

女性が強そうなカップルなど。

家のなかの様子を見せてもらえるのは仲居ならではの特権だと思う。

いろいろな人を見続けて気付いたことが一つある。

怖そうなおじさんも今話題の有名人も、みな同じ人間だ。

美味しいものを食べれば笑うし、気分が悪くなれば怒る。

第一印象が大事だとは言うけれど、目で得られる情報は限りがある。

声色や動作に伴う物音、それら一つ一つがヒントであり、

私たちはそのヒントを基に正解を導き出そうとする。

だからこそ、自分自身も周りの人に意識を向けヒントを出す。

1人になりたいときの雰囲気や、相手に好意を伝えたいときの空気感など。

気を遣い気を回す。決して楽ではないけれど楽しくなれるわけでもない。

相手が思い描く自分を知ると思わずそちらに寄せてしまう。なぜだろう。

いろいろな人を見続けて気付いたことが一つある。

怖そうなおじさんも今話題の有名人も、みな同じ人間だ。

鏡ばかり見ていても面白くない。

楽しいことは窓の向こうに広がっている。これまでもずっとそうだった。

そんなことを考えていると外はすっかり暗くなっていた。

そろそろ窓を閉めて散歩でもしよう。

そう思って私はパソコンを閉じた。